[メイン3] エアリアル : ending<最後に残ったのは…>
登場:任意

[メイン3] エアリアル :  

[メイン3] エアリアル :  

[メイン3] エアリアル : 「……あれ?」

[メイン3] エアリアル : エアリアルは、そこで驚きの光景を見ていた

[メイン3] エアリアル : 何も、無かったのだ

[メイン3] エアリアル : ……もしかして嘘だった?とも一瞬思ったが、そもそもここには他の情報と照らし合わせても”何かはあった”はずなのだ

[メイン3] エアリアル : 「な…なんで…?」
訳も分からず、更地を歩いている

[メイン3] エアリアル : …よく見ると、ここには何かが破壊された後、瓦礫が点々として

[メイン3] エアリアル : そして

[メイン3] エアリアル : お金の燃えカスが、散らばっていた

[メイン3] エアリアル : 「……あっ!?」
すぐさま火を消そうとしたが、すでに手遅れで

[メイン3] エアリアル : 取り替えて貰えない程、灰になっていた

[メイン3] エアリアル : 「そんな……」

[メイン3]   : ─────トントン。

[メイン3]   : がらりとした荒野の中、エアリアルの肩が、軽く叩かれる。

[メイン3] エアリアル : 「……?」
絶望的な状況の中、肩を叩かれた方に振り向く

[メイン3]   : ぷにっ。

[メイン3]   : エアリアルのもちもちほっぺに、指が。

[メイン3] トゥエンティ : 「あはっ☆引っかかったねェ~~~~~~~?」

[メイン3] エアリアル : 「ふえっ?」

[メイン3] エアリアル : 「……あっ!?貴方は…!」

[メイン3] トゥエンティ : ばあっ!と赤ちゃんを脅かすような仕草で両手を広げ
エアリアルを見て、にこりと笑い。

[メイン3] トゥエンティ : 「……いやぁ、ごめんね、ボクがもう少し早く連絡をすればね……」

[メイン3] トゥエンティ : 「まぁ、ウチのところの暴れん坊さんが
 こういうことしちゃったみたいで、ね……」

[メイン3] エアリアル : 「な…何か知ってるんですか?」

[メイン3] トゥエンティ : 「ん~~~~~~……そうだねぇ、一言で言えば……」

[メイン3] トゥエンティ : 「厄災?そんな感じかな?」
己の頬に指を当てながら、うーん、と空を見上げ。

[メイン3] トゥエンティ : 「まぁでも、そんなことはいいのさ
 それを知ろうが知るまいが、終わってしまったことには
 変わりない、時は決して巻き戻らないのさ」

[メイン3] エアリアル : 「や…厄災…」
その恐らく誰かに使われたであろう厄災という言葉にどんな人なんだ…と目を丸くし

[メイン3] エアリアル : 「……」
そう、決してもう戻らない時間、全ては破壊されてしまった

[メイン3] トゥエンティ : 「…………」

[メイン3] トゥエンティ : 「……ボクよりも"美しい"キミが、そんな顔をしちゃあ」

[メイン3] トゥエンティ : 「ボクの名が廃るってもんでしょう?」

[メイン3] トゥエンティ : にこり、と笑い。

[メイン3] トゥエンティ : 「ほら、おててを出して」

[メイン3] エアリアル : 「…へっ?」
え…美しい…?とその言葉に少し動揺しながら
「ははは…はい!」
どもりながら手を出した

[メイン3] トゥエンティ : 「フフ、そぉれ」

[メイン3] トゥエンティ :  

[メイン3] トゥエンティ : 《スポットライト》

[メイン3] トゥエンティ :  

[メイン3] トゥエンティ : ─────荒野の中、二人が立つ場所に光源が当たる。

[メイン3] トゥエンティ : そして、エアリアルが差し出した手のひらの上には─────
通帳と、そしてキャッシュカード。

[メイン3] トゥエンティ : ウインク☆

[メイン3] トゥエンティ : 「中身、確認してごらん?」

[メイン3] エアリアル : 「…えっ?」恐る恐る中を見る

[メイン3]   : ─────1億円。

[メイン3] エアリアル : 「………」

[メイン3] エアリアル : 「ええええええええええええええええ!!???」

[メイン3] トゥエンティ : 「アハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

[メイン3] トゥエンティ : 己の顔に手を当て、大笑いを起こす。

[メイン3] トゥエンティ : 「ま、これはね、ちょっとばかし
 ボクの"趣味"で集めたものでね♪」

[メイン3] エアリアル : 「えっ、いやあのその…」

[メイン3] エアリアル : 「な…なんでぇ!?」
突然の提示金額にパニックだった

[メイン3] トゥエンティ : 「今回、例のセルが保有していた500億円だけれども
 その大半はFHから奪ったお金にはなってるんだけど
 とは言えど、君達もかなり損は食らってるからね」

[メイン3] トゥエンティ : 「ん?理由かい?」

[メイン3] トゥエンティ : 小首を傾げ。

[メイン3] トゥエンティ :  

[メイン3] トゥエンティ : 「─────"美しい"だろう?」

[メイン3] トゥエンティ :  

[メイン3] トゥエンティ : 両手を広げ、ニヤリと笑う。

[メイン3] エアリアル :  

[メイン3] エアリアル : その言葉に

[メイン3] エアリアル : エアリアルは…

[メイン3] エアリアル : クラクラした

[メイン3] エアリアル : (わ……)

[メイン3] エアリアル : (やっぱり、分からない!!)

[メイン3] エアリアル : その行動はエアリアルの理解をはるかに超えていた

[メイン3] エアリアル : ……でも

[メイン3] エアリアル : 流石にこんなに貰うのも、と思ったが…

[メイン3] エアリアル : 彼の堂々とした佇まい、こんな金額を提示しながら一片の後悔すら見せない彼の姿を見て…

[メイン3] エアリアル : そんな事は、言えなかった…

[メイン3] トゥエンティ : 戸惑う少女を見て─────男は、言葉を紡ぐ。

[メイン3] トゥエンティ : 「一つ、そのお金は、全て"他セル"から盗んだ
 君達は"日常"の護り手ってやつだからねぇ?
 一般企業から盗んだお金を使うのは、嫌だろう?」

[メイン3] トゥエンティ : 人差し指を立てた後、さらに中指も追加で立て。

[メイン3] トゥエンティ : 「二つ─────このお金を素直に受け取ったところで
 どこから流出したお金なのかも、分からない
 そうだろう?」

[メイン3] エアリアル : 「そ…それはそう、です!」

[メイン3] トゥエンティ : おそらく、少女が受け取るのに困っている事柄を挙げていき。

[メイン3] トゥエンティ : その返答に、にこりと微笑み頷き。

[メイン3] トゥエンティ : 「じゃあ、簡単さ」

[メイン3] トゥエンティ : 「キミはUGN」

[メイン3] トゥエンティ : 「ボクはFH」

[メイン3] トゥエンティ : 「それなら、やることは一つなんじゃないかい?」

[メイン3] エアリアル : 「……え?」

[メイン3] トゥエンティ : ─────すると、男は……懐から、ナイフを一本取り出す。

[メイン3] トゥエンティ : 「"とあるセルリーダー"から奪取したお金です
 ─────そう、上の人に伝えれば丸い
 そうだろう?」

[メイン3] トゥエンティ : ニィッ、とさらに口角を歪めるように、笑みを浮かべる。

[メイン3] エアリアル : 「……」

[メイン3] エアリアル : 「……で…」

[メイン3] エアリアル : 「出来ませんよそんな事!!!??」
今日一のデカい声で

[メイン3] トゥエンティ : 「………………………」

[メイン3] トゥエンティ : 「─────本当かい?ボクはね、"美しいこと"のためなら
 どんな行為だって、やってしまう、わるーい狼さんだよ?」

[メイン3] トゥエンティ : ─────男が、まるで盲点のように
姿が揺らいでいき……。

[メイン3] トゥエンティ : 次の瞬間には、銀色に光る刃が─────エアリアルの喉元に
皮膚とあと数ミリの位置で止まる。

[メイン3] トゥエンティ : 「これでもかい?」

[メイン3] エアリアル : 「ッッツーーーーー!?」
突然の行動に言葉も出ない程驚く

[メイン3] エアリアル : …だけど

[メイン3] エアリアル : 「い…いやでも…!」

[メイン3] エアリアル : 「今日私達が戦う理由にはならないじゃないですか!」

[メイン3] トゥエンティ : 「……………」

[メイン3] エアリアル : 「それに…情報の恩だってあります!」

[メイン3] トゥエンティ : 「……クク……ククク……!!」
肩を揺らしながら。

[メイン3] トゥエンティ : 「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

[メイン3] トゥエンティ : 大きく仰け反り、高笑いを一つ。

[メイン3] トゥエンティ : 「あーーーーーーーーーーもう、本当にキミは─────最高だね」

[メイン3] トゥエンティ : 「戦う理由だなんて、"日常"を脅かす
 社会のダニが目の前にいるってだけで十分だっていうのに」
笑い過ぎて、涙を少し流す。そこには若干の、"悔しさ"も含まれていた。

[メイン3] エアリアル : 「だって…戦わないで済むならそれに越したことはないじゃないですか…」

[メイン3] トゥエンティ : ─────あはっ、それはもう……"真理"だ。

[メイン3] エアリアル : 「……確かに、私達はUGNとFHで…考え方だって違い、ます」

[メイン3] エアリアル :       あなたたち
「でも…私はFHも、正しいと思ってるからやってるんだって、自分がやるべき事の、信念で動いてる人を知っています」

[メイン3] エアリアル : 「それでも私はUGNだから…間違ってると思ったならそれは…戦います、でも」

[メイン3] エアリアル : 「だからこそ、無暗に戦う気はありません」

[メイン3] トゥエンティ : 「─────あーあ」

[メイン3] トゥエンティ : ぽい。とナイフを捨て。

[メイン3] トゥエンティ : 「せっかく、ボクが"勝つ"最後のチャンスだと思ったのにね」

[メイン3] トゥエンティ : 肩を竦めながら、参ったと言わんばかりの表情で。

[メイン3] トゥエンティ : 「結局─────」

[メイン3] トゥエンティ :  

[メイン3] トゥエンティ :  

[メイン3] トゥエンティ : ロイス取得
エアリアル
「君の方が、美しいよ」

[メイン3] トゥエンティ :

[メイン3] トゥエンティ :

[メイン3] トゥエンティ :

[メイン3]   : ─────そして、瞬きのその後。

[メイン3]   : 男の姿は、そこにはなかった。

[メイン3]   : あるのは、通帳とキャッシュカードのみ。
……いや、もう一つ。

[メイン3]   : JOKERのカードだった。

[メイン3] エアリアル : その言葉に…

[メイン3] エアリアル : エアリアルは…

[メイン3] エアリアル : 顔を…真っ赤にして

[メイン3] エアリアル : 「だ…だから!!」

[メイン3] エアリアル : 「なんなんですかそれーーーーー!!!!」

[メイン3] エアリアル : ……いっぱいいっぱいだった

[メイン3] エアリアル :  

[メイン3] エアリアル :